「エンタメ」という観点からweb3コミュニティを見た時、どんなことをコミュニティで行うのが最もうまくいくのでしょうか?
エンタメ×web3コミュニティ。
その可能性について、エンタメ業界からNFT/web3に取り組む2人がお話しします。
お題は「コミュニティは何をつくるべきか?」
結論から言えば、
分散型エンタメの本質は「ノリ」なんです。
NFT×エンタメ論 コラム 筆者
みなさんは何のためにNFTコミュニティで活動していますか?
みなさんは何のためにNFTコミュニティで活動していますか?
- クリエイターのイラストが好きだから
- 新しい友達ができるから
- (市況が冬なので少なくなったかもですが)儲かるから などなど
色々理由があると思います。
理由は何であれ「飽きずにそのコミュニティに居続ける」のは「楽しい」からではないでしょうか?
逆に言えば、コミュニティには人を飽きさせない「何かしらの楽しさ・エンタメ性」が必要なのです。
NFTはあくまでツール・技術です。
NFTの新規性が目立って「NFTだから」楽しいというフェーズは終わりました。
今は、NFTであることの“外側”にエンターテインメントが必要なのです。
そしてそれは、「エンタメ性」をフックに外から人が流れ込む、再ブレイクへの重要な要素です。
「参加できる」という体験価値
エンタメ性の1つに、「コミュニティで何かを作る」「高い参加感のある」体験価値というものがあると思います。
今までは出来上がったコンテンツを受け取るだけだった「ファン」と「運営」の2項対立的な関係から、web3の文脈では「ファン」と「運営」が一緒になって1から作り上げていく共創関係へ。
MOTOKI(@dont_wallynoue)がファウンダーをつとめる@NFTIDOLHOUSE でも「コミュニティで育てるアイドル」をテーマに、NFTホルダー中心のコミュニティでアイドルの様々なことを決めています。
- ファンの公式ネーム
- 定期公演のタイトル
- 定期公演で行うコーナー企画の案と具体設計 などなど
これ全部、ファンとアイドル本人で一緒に決めてます。
普通は運営側で決めることを、1からコミュニティで決めていきます。
そこに「これまでにない体験価値」があり、 それが「エンタメ性」なのです。
みんなで民主的に決めたクリエイティブは面白いのか?
ただ「みんなでつくるエンタメ」には避けて通れない視点があります。
それは「みんなで民主的に決めたクリエイティブは面白いのか?」です。
結論から言えば、Noだと思います。
エンタメコンテンツは類稀なる才能を持ったクリエイターが作るからこそ「人の心を動かす」のだと思います。
宮崎駿がつくる映画だから、YOASOBIがつくる曲だから、藤井健太郎がつくる番組だから、東野圭吾がつくる小説だから面白いのであって、心を動かし、時代をつくるのです。
プロだからこそ見えているものは当然たくさんあって、素人が集まって決めたものより間違いなく「世の中に受け入れられる」コンテンツになる確率が高いです。
これはテレビ局員や放送作家としてエンタメに関わる我々としては、日々身をもって感じていることです。
つまり「みんなでつくるエンタメ」は「クオリティを求めるコンテンツ」の方向に行くべきではないのです。
では、どういうものを作るべきなのか?
みんなでつくるべきエンタメは「ノリ」「ミーム」「文化」
「みんなでつくるべきエンタメ」は「ノリ」「ミーム」「文化」です。
8月14日のVoicyでもSHOWGO(@VVQ_SHOWGO)がお伝えしたように、「本丸」「本丸以外」という区分は1つ有効なのではないかと思います。
「本丸コンテンツ」 つまり「映画」「楽曲」「テレビ番組」「小説」そのもののことです。
これは才能あるプロが作るべきだと。
一方で「本丸以外のコンテンツ」 つまり「ライブのコーナー企画」「出てくる1キャラクターの設定」「SNS投稿企画」などなど。
「本丸コンテンツ」に直接関大きな影響を与えないコンテンツのことです。
もちろん、本丸以外に属すものでも、クオリティの観点から言えばプロがやった方がいい、というものもたくさんあると思います。
ただそれ以上に「ファンが”自分ごと化”して方が盛り上がる」方がエンタメ性が高くなり、結果として波及力が高くなることが多いです。
自分が関わったものへの愛着=自分ごと化、これは非常に大事です。
さらに言えば、プロコンテンツにファンの行動が付随することで、さらに面白いコンテンツになるケースもあります。
例えばニコニコ動画。
弾幕のようにユーザーのコメントが画面上に流れてきますが、あのコメントありきで面白かったりしませんか?
もっというとYouTubeとかでもそうです。
コメント欄見ながら動画見ませんか?
コメント欄のツッコミコメントがあるからこそ、その視点で見て確かに面白い!と、一層楽しめたりします。
改めてまとめると、 みんながつくるのは「クオリティが必要なコンテンツ」ではなく、それに付随する「周縁のコンテンツ」です。
本丸コンテンツを取り囲むように発生し、どんどん周りを巻き込んで大きくなっていく。
まさに「ノリ」「ミーム」そして「文化」そのものだと思います。
プロコンテンツに乗っかって、自由に二次創作したり、意味のわからないコンテンツ作ってみたり、みんなで勝手に街中でプロモーションしてみたり、NFTで一言大喜利してみたり、上が緑で下を黄色にしてみたり…
そうやって、わいわいとノリで動き、それが広がってミーム化し、大きなうねりを呼ぶ。
そしてそれが継続的に行われる「文化」になっていく。
そういうプロセスが楽しいのです。
そこにクオリティは求められません。
だから誰でも参加できます。
ノリでみんなで面白いもの作っちゃおうぜ精神が、分散型エンタメの形だと思うのです。
👑ファラオDAO夏のメタバースイベント👑
— SHOWGOファラオDAO ファラウンダー🐫web3 放送作家 (@VVQ_SHOWGO) August 18, 2023
🎋ファラオだらけの流しそうめん🎋
🐫8/27(日) 21:30〜
🐫clusterにて
👀ファラオDAO外の方も参加可能👀
流しそうめんですが、グルメイベントではありません!ファッションショーです🤣… pic.twitter.com/tlmtxjMZrY
NFT×エンタメ論 まとめ
まとめ。 「みんなでつくるエンタメ」は「クオリティ」じゃなくて「ノリ」重視!!!
逆に言えば、 プロが1人でノリをやっても面白くないです。
みんながやるからこそノリは面白いです。
そしてその地場が、コミュニティです。
コミュニティの生む新たなエンタメの可能性、とてもワクワクしますね!
エンタメ × web3コミュニティの領域、まだまだ事例が少ないと思います。
我々もさまざまな角度からエンタメのNFTの可能性を模索中です。
エンタメとコミュニティについてもしご興味があれば、ぜひお声がけください!
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