昨今のNFT界隈では、「LINE NFT」が話題になっています。
LINE NFTは、2022年4月13日にリリースされたブロックチェーン技術を活用したNFTプラットフォームです。
2023年1月21日に発売されたCNP公式キャラクター「CNP Toys」は、わずか4分で完売したことでも注目を集めました。
ただ、
- LINE NFTって何?イーサリアムチェーンNFTと何が違うの?
- LINE NFTにはどんなメリット・デメリットがあるの?
と思う方もいるのではないでしょうか?
今回は、そんな方に向けて「LINE NFTのメリットとデメリット」をイーサリアムチェーンNFTと比較しながらご紹介します。
Contents
イーサリアムチェーンNFTとは?
「イーサリアム」のブロックチェーン上で発行される、唯一無二の価値が証明されたデジタルデータを指します。
ブロックチェーンを活用すると、取引の履歴がNFTに刻まれるため、不正を働こうとしても偽ることは困難です。
次に挙げるNFTマーケットプレイスが有名ですが、日本国内ではOpenSeaが代表的です。
- OpenSea
- Rarible
- SuperRare
- KnownOrigin
ブロックチェーンをはじめとした「次世代インターネット(Web3)」が活用される業界は、目まぐるしく変化するので、基本的にDYORといわれます。
※ DYOR(Do Your Own Research):自分で適切に情報収集すること
LINE NFTとは?
「LINE NFT」とはLINE株式会社が提供するNFTプラットフォームです。
イーサリアムチェーンと同様に、ブロックチェーン技術(LINE Blockchain)が活用されます。
私たちに馴染みのあるLINEアプリを使用して、デジタルアイテムとして販売・取引できるのが特徴です。
デジタルアイテムには様々な種類があり、次のようなものに活用されます。
- スタンプやスキン
- ゲームのアイテムやキャラクター
- デジタルアート作品
イーサリアムチェーンNFTとLINE NFTの違いは?
イーサリアムチェーンNFTとLINE NFTの違いを「4つ」紹介します。
利用方法
イーサリアムチェーンNFTを購入するには、次の対応が必要になるため、参入障壁がやや高めです。
- 口座開設、イーサリアムを購入
- ウォレットを作成、イーサリアムを入金
- OpenSeaに接続
- NFTを購入
一方で、LINE NFTはLINEアプリ内で完結するので、簡単に購入できます。
セキュリティ
イーサリアムチェーンNFTでは、普段の生活で馴染みのない秘密鍵やシードフレーズの管理コストがかかります。
もしウイルスやハッキングの被害に遭うと、保有しているNFTが盗難される可能性も…。
LINE NFTは、上記の管理コストがありません。
売買手数料
イーサリアムチェーンNFTの売買では、「ガス代」と呼ばれる手数料が毎回かかってきます。
たとえば、NFTプロジェクトのローンチ直前は比較的上がりやすい傾向があるので、その都度確認した上で判断するのがおすすめです。
LINE NFTは、手数料が無料なので、意識せずに売買できます。
NFTの送付
イーサリアムチェーンNFTを送付する場合、次の対応が必要になるため、慣れていない人にとって複雑に感じるかもしれません。
- 送付先のウォレットアドレスを入手
- 対象の作品で「Transfer」を選択
- NFTを送る
LINE NFTの場合は、自分のウォレットから友だちを選ぶだけで気軽に送れます。
LINE NFTのメリット
ここでは、LINE NFTのメリットを「3つ」紹介します。
LINEの大規模なユーザー基盤
世界的にみても日本がもっとも利用者が多い(約8,600万人)ことが分かっています。
LINEは、大規模なユーザー基盤を持つアプリケーションであり、NFTの販売・取引に利用できるのが魅力です。
参照 LINE HP
LINEアプリ内での使用が可能
LINEユーザーであれば、アカウント開設からNFTの購入/保有/交換/出品などのNFT体験を手軽に一気通貫で楽しめます(支払いは日本円)。
お好きなNFTをコミュニケーションやエンターテイメントの場で利用でき、使用シーンが拡大されているのも魅力です。
クリエイターと利用者が使いやすいインターフェース
LINE NFTは、クリエイター向けのプラットフォームとして構築されており、自分の作品をNFTとして発行し、利用者に販売できます。
1点ごとに固有の資産価値を持ち、高額で売買されることもあるので、クリエイターや利用者にとって魅力的なプラットフォームといえるでしょう。
LINE NFTのデメリット
ここでは、LINE NFTのデメリットを「3つ」紹介します。
パブリックチェーンとつながっていない
LINE Blockchainは、パブリックチェーンとの互換性がないため、OpenseaやRalibleのようなNFTマーケットプレイスでは販売できません。
また、日本円とLINEが発行する「LINK」以外の暗号資産は取り扱えないので、イーサリアムやビットコイン、ポリゴンなどでの支払いもできません。
個人での販売はできない
個人のクリエイターが自由にNFTを発行し、出品することはできません。
法人契約した企業だけが販売できるので、流通する作品は偏ったものが集まってくる可能性もあります。
そうなると、NFTマーケットプレイスの利用者としては、魅力を感じないかもしれませんね。
無料配布されたNFTは即売りされる
LINEでは、応募のみでNFTがもらえるキャンペーンを不定期に開催しています。
そのときは流通が増えますが、配布と同時に投げ売りされることも…。
LINE NFTマーケットプレイス以外では出品ができず、同じNFTが売れ残ってしまうため、販売者・購入者の双方にとってのデメリットになります。
LINE NFTのメリットとデメリット:まとめ
以上が、LINE NFTのメリットとデメリットになります。
イーサリアムチェーンNFTに比べて、多くのユーザが使うLINEでNFT体験ができるのは、非常に魅力的ですね。
今後NFTに対する法的な規制が整備され、認知が拡大し、取引量は増えるでしょう。
また、ゲームやVRなどの新しい使用シーンでの活用も考えられますが、将来的な市場動向については予測が困難です。
本記事で紹介したメリットやデメリットを理解したうえで、LINE NFTを楽しんでいきましょう。