日本マーケティング学会web3研究会にて、「持続可能なまちづくり×DAO」 ― 地域活性化にDAO(分散型自律組織)をどう活かすか?多様な主体を結びつける新しいコミュニティのあり方 ―」についてのイベントが開催され、Web3Timesが運用に携わっております、寿司といえば富山DAO及び人形町甘*酒DAOが登壇しましたので、イベント概要とその内容を紹介させて頂きます。
日時・会場:2026年10月9日(金)19:00~東海大学 品川キャンパス
司会:小谷 恵子 氏(東海大学 観光学部 准教授)
報告者:
清水 健太郎 氏(東急株式会社)
米谷 理沙 氏(株式会社スペース)
末次 祥太郎 氏(Web3 Times合同会社)
イベント概要の詳細はこちら👇
https://www.j-mac.or.jp/research-project-new/62537/
Contents
開催趣旨と前提概念
近年、一過性のイベントや観光誘致にとどまらない「持続可能性を志向した地域づくり」の重要性が高まっているます。
その中で、企業・自治体・地域住民・関係人口など多様な主体を結びつける場をいかに構築するかが大きな課題となっております。昨今DAOは、中央集権的なリーダーに依存せず、地域内外のメンバーがフラットな立場で参加・貢献できる仕組みを備えているため、従来の地域コミュニティの枠組みを超えた「持続可能なまちづくり」に極めて適した手法として注目を集めております。
本イベントでは、先進事例を通じて「DAOが地域コミュニティの形成や関係人口のエンゲージメント向上にどう貢献できるのか」、その実践的な可能性を議論しました。

実践事例の報告

事例①:東急株式会社「ツクリテ」「SHIBUYA Q DAO」
- リアルな拠点だけでは移動圏内の集客にとどまり、広域の関係人口を巻き込めない課題に対し、概念としてのDAO型まちづくりを導入。
- 「ツクリテ」では、地域活動の担い手と主催者をマッチングするプラットフォーム。LINEオープンチャットを活用し、消費側ではなく運営側のメンバーとして巻き込む。
- 「SHIBUYA Q DAO」では、クリエイターなどの発信者を増やすコミュニティ。LINE上のポイントやガチャ等のインセンティブを取り入れ、年間30回以上のイベントを開催。
ツクリテ:https://tsukuri-te.jp/
SQD:https://428qdao.com/
事例②:株式会社スペース「人形町 甘*酒DAO」
- 「人形町をもっと面白く」を合言葉に、「甘味×お酒」というニッチすぎない共通テーマを設定。Discord上で課題提案や反応を行ったメンバーの方にポイントを付与し、地域の特産品等と交換できる仕組みを構築。
- オンラインとオフライン(街歩き・利き酒イベント等)の融合を図っている。
公式note:https://note.com/ningyocho_dao
事例③:Web3 Times合同会社「寿司といえば富山DAO」
- 富山県との三位一体モデルによる県公認オンラインコミュニティ(メンバー数341人)。食(寿司)という地域IPを活用し、全国の関係人口を獲得。
- お寿司マイルというポイント制度を導入し、コミュニティ活動への貢献に応じて特産品や県グッズと交換。Discordでの活動のほか、都内での寿司教室や水族館での握り寿司イベント、駅やふるさと納税でのお土産ボックス企画・販売など、自治体単独では出にくいアイデアを共創・形文化。
公式X:https://x.com/SushiToyama_dao
公式note:https://note.com/sushi_toyama_dao
DAOの実践における課題
- 一般参加者や地元事業者に対してDAOいう言葉が伝わりづらく、実質上のファンコミュニティとの違いをどう説明・定着させるかが問われている。
- 現在の取り組みはコミュニティ活性化(集客・関係人口化)が中心であり、分散型の意思決定や自律的な資金調達といった組織・ガバナンス層への技術実装・ルール設計は未成熟。

総括
今回のイベントを通じて、地域活性化におけるDAOは、参加者が単なる訪問者にとどまらず、共に街をつくる「共創者」になれる貴重な場であると改めて実感。
また、行政や企業が一方的に価値を提供する従来型の地域マーケティングから、デジタルを活用して関係人口の自発的な貢献を促す共創型コミュニティへのシフトは、今後の地方創生および都市型コミュニティデザインの重要なモデルケースになると考えます。




