「Brave」という検索エンジンはWeb3を代表するとても魅力的なアプリケーションです。
オープンソースで、広告がなく、高速そして安全な検索エンジン。
そんなBraveの機能を使ってみたい!と考えた方も「いま使っているChromeとどっちが優れているの?」という疑問が生じるはずです。
そこで本稿では、世界トップシェアを誇る検索エンジン「BraveとChromeの比較」を解説します!
Contents
BraveとChromeの比較
結論から申し上げると、BraveとChromeそれぞれに良い点があるため、一概に比較することは困難です。
そのため、今回はいくつかの項目に分けて比較します。
- 検索結果の整合性
- 検索のスムーズさ
- 互換性
- 安全性
上記4点を比較します。
検索結果の整合性
検索結果の整合性では、Chromeの方が優れています。
その理由は、Chromeはユーザーにトラッキング(好みに合わせた)記事やトピック、以前検索した記事などを優先的に表示します。
そのため、ユーザーが興味のある事象や検索対象に偏りがあるほど、その検索結果の整合性は高まります。
一方、Braveは、広告0の検索エンジンであるため、トラッキング機能の必要がありません。
そのため、ユーザーの検索の偏りを反映できないのです。
また、日本語で検索する際に、ChromeとBraveで表示されるサイトの数にも差異が生まれます。
Chromeの方が多くのサイトを閲覧できることから「検索結果の整合性」という観点では、Chromeが優れていると言えます。
検索のスムーズさ
検索のスムーズさでは、Braveの方が優れています。
前述の通り、Braveには広告が基本的に表示されません。
それは、ページを移動する際の広告や、バーナー広告、動画サイトのタップしないと次に進めない広告全てが無くなるのです。
普段、動画を見ている時の煩わしい広告に奪われている時間を取り戻し、よりスムーズに欲しい情報を入手できます。
また、コンテンツを楽しめるBraveの方が、広告ビジネスを基盤とするChromeよりも優れた検索のスムーズさを有しています。
互換性
互換性では、Web2ならば「Chrome」、Web3ならば「Brave」です。
そもそもの定義も曖昧ですが、Web2アプリケーションに代表されるAmazon、Facebook、Twitterなどの互換性はChromeの方が断然優れています。
また、多くのアプリケーションやWiFiの設定などもChromeでのログインで完結する場合が多く、現時点での優位性は高いでしょう。
しかし、Braveには、暗号資産やNFTを取引する際に必須であるウォレットが機能として備わっています。
そのため、Brave内でWeb3のアプリケーションと連結でき、WEB3時代の新しい金融である「DeFi」などWeb3アプリケーションを使う際に、優位性を発揮します。
従って、現時点では、Chromeに軍配が上がるものの、Web3時代の到来によって、覆る可能性もあります。
安全性
安全性の観点では、Braveの方が優れています。
様々な観点があるため、一概に判断するのは難しいです。
以下の記事で、「Brave ブラウザの危険性と安全性を徹底解説」という記事で安全性に関して詳しく言及させて頂きましたが、Braveは様々な研究機関での推薦を受け、安全性の重要項目を全てクリアしています。
それはChromeでもなし得ていません。個人情報保護の観点からもBraveの方が優れていると考えます。
Chrome /Braveそれぞれのメリット
それぞれのメリットを簡潔に述べさせて頂きます。
Chromeのメリットは、「安心感」です。
ユーザー数が多いため、何かトラブルや気になることがあれば、検索し、そのヘルプページやサイトに飛ぶことで解決することが殆どでしょう。
加えて、どんなPC、デバイスでも標準的に使用できます。
小学生でも授業で扱うほど身近なアプリです。
Youtubeは老若男女が使う世界で最も有名なアプリといっても過言ではないほど、ユーザー数が多く、それらNo.1アプリである安心感こそ、Chrome最大のメリットです。
Braveのメリットは、「トラッキング機能、広告の非表示など個人情報の保護」が非常に優れています。
また、特定の広告を任意で見ることで暗号資産が貰えるという仕組みもユーザーのインセンティブを刺激します。
Braveは、情報の所有権、個人情報保護、アプリの仕様によるインセンティブがメリットとして挙げられます。
Chrome /Braveそれぞれのデメリット
メリットがあればデメリットもあります。
Chromeのデメリットは大きく分けて2点。
1つ目が、「トラッキングしている情報の用途が公開されていないこと」です。
Chrome・Youtubeで表示される広告は、ユーザー情報をもとに表示されます。
その情報は、ユーザーが全て回答したのではなく、興味のあるトピックスや検索の傾向から、年齢・性別・趣味嗜好・職業・住所などが割り出されます。
そのため、無自覚で、自分の情報を提供し、Google社や関連企業のマーケティング材料として、扱われる危険性が伴います。
2つ目のデメリットは、それらの「個人情報流失の危険性」です。
2021年4月に、Facebook社から約5億人の個人情報が流失した事件は、皆様の記憶に新しいでしょう。
⇒参照記事: 「Facebook、5億人超の情報流出について「スクレイピング」されたと説明」
この様に、匿名性が低いアプリケーションの個人情報流出は、ユーザーにとっても企業の信頼問題にとっても大きなダメージです。
年々、ハッキングの手法が増え、被害も留まることを知らないこの状況で、世界中の個人情報を保護する企業は、ハッキングの対象になります。
これらのデメリットをユーザー設定やウイルス撃退用のソフトを導入し、未然に防ぎましょう。
Braveのデメリットは、その「操作性」にあります。
多くのタブを開いた際に、アプリが落ちてしまうことや探している検索サイトが出現しない点は、ユーザーにとって大きなストレスです。
加えて、Braveのことを「使うと稼げるアプリ」と聞き、使い始めたユーザーからすると、その機能は、ブラウザ版でしか使えなかったり、使えたとしても少額しか稼げないため、期待外れと感じてしまうかもしれません。
そのような「〇〇すれば稼げる」といってアカウントやサイトの客寄せ記事として扱われやすい点も、Braveのブランド価値を落としている点で現状のデメリットです。
まとめ
世界最大のユーザーシェアを誇るChromeとBraveの比較でそれぞれの魅力や問題点を再認識できたのではないでしょうか。
ChromeやSafariなどユーザー数の多いアプリだけが流通していては、競争原理は決して働きません。
Braveのように新しいアプリの出現で、世界はより便利にスピーディーに進化します。
万能な物など存在しないからこそ、正しい情報をより素早く正確に入手し、解像度の高い現在を知ることで相対的に未来を見られる情報収集力を身に付けましょう!
Web3 Timesでは、Web3という次世代の情報を発信し続けます。
これからもお楽しみに!