インターネットでの繋がりは、ここ近年で急速に活発になってきています。
少し前だと、共通の趣味を持つ「オフ会」や「オンラインサロン」などがインターネットが発信となってできる人間関係構築のわかりやすい例です。
そんな中、今最も熱いのが「NFTコミュニティ」です。
NFTとは、デジタルに唯一性を与える技術で、画像や動画、音楽など自分だけのものであると証明できる技術です。
黎明期は、その話題性と流通量の少なさから、高額で売買されており、セレブたちの新しいステータスの側面を持っていました。
しかし、時代は移り変わり、NFTの流通量が増加し、世間からの認知度が高まった今、共通のNFTを持つ「NFTコミュニティ」が流行しています。
NFTコミュニティの特徴は、コミュニティにいるメンバーが共通のNFTを所有していること、そしてコミュニティを盛り上げることで実利が発生することにあります。
Contents
NFTを活用したファンコミュニティとは?
NFTコミュニティとは、NFTを発行するデザイナーや運営が中心となって組織活性を図ります。
そして、どんどん人がコミュニティメンバーが増加していくことで、コミュニティが盛り上がります。
ここまでは、従来のオンライン上から構築されるコミュニティと差はありません。
しかし、NFTの真価はここからです。
ファンが増えることで、コミュニティの「会員証」の役割であるNFTの価値が高まります。
その価値とは「需要が高まる」ということです。
つまり、コミュニティの人口が増えることで、NFTの供給量が決まっているのならば、欲しい人が増えることでNFTの価値が高まるのです。
NFTのコミュニティ最大の強みは、コミュニティを繁栄させる理由を各自に持たせていることです。
いくら製品やサービスが良くても、繁栄させる理由がなければ、その速度は鈍化します。
モチベーションにも差が生まれ、古参や創設メンバーの旨味はそこまで生まれず、難易度だけが高まる一方です。
NFTという共通項を持ったコミュニティの活用方法は多岐に渡ります。
最も一般的な組織形成は、先述の通り、自分たちのコミュニティで販売・生成しているいわばシンボルNFTを広めることで価値を高めることが主流となっています。
他にも、あるNFTをもつことで別のNFTの優先購入券やフィジカルアイテム(現実世界でも使える)との交換やメタバースの住民権となるNFTも存在します。
このように、NFTは単にレアなデジタルグッズに止まらず「買う理由」を購入者それぞれに与え、付加価値を発生させています。
なぜNFTがファンコミュニティ形成に向いているのか
NFTはなぜここまでファンコミュニティを加速させているのでしょうか?
その要因は大きく分けて2つあります。
- メンバーに強い実感を与える
- デジタルの管理統括ができる
メンバーに強い実感を与える
まず1つ目が、「メンバーに強い実感を与える」です。
共通認識を持ったコミニュティにおいて、誰が何をどれくらい持っているか、コミュニティにどれだけ貢献しているかが明確にわかります。
コミュニティのほとんどは、NFTの購入数によってグレード(階級)を分けることで、VIP戦略を実施しています。
つまり、購入数が多いユーザーは、コミュニティ内での待遇をよくする事で、より多くの人が購入したいと思わせることができます。
考えてみてください。
2000年にApple社に目をつけて、初期の未上場株を大量に持って現代にタイムスリップしてきたら、自分の意見をAppleで実現することも、億万長者になることも容易いでしょう。
小規模かつ比較的誰でも簡単に、それらの実感を与えることができるのがNFTなのです。
デジタルの管理統括ができる
2つ目に、「デジタルの管理統括ができる」です。
NFTはデジタルのアイテムであるため、大量生成しても必要なものは、iPhone1つです。
現実世界では、ファングッズを集めるほど、家のスペースが圧迫されてきたり、同志のコミュニケーションをデジタルで取ることに抵抗を覚えることは多いでしょうが、NFTコミュニティではそれがありません。
また、アイテムの流通量なども常にコントロールできる点も忘れてはいけません。
例えば、ディズニー内で耳飾りやカチューシャといったファングッズを来場者のうちどれくらいの割合が購入しているかはディズニーしか知りません。
その上、どの消費者層がどれくらいの頻度・数量で購入しているかなどのデータを収集することはかなり困難です。
しかし、NFTならばどうでしょうか。
年齢などのデータはわからないものの、どのNFTコミュニティからの流入で購入に至ったか、購入割合や消費者分析などのマーケティング戦略を策定しやすいのです。
ファンコミュニティでのNFT活用事例
最後にNFTコミュニティの実例を紹介して、イメージを共有したいと思います。
「3つ」のNFTコミュニティを紹介させて頂きます。
- Ninja DAO
- Neo Tokyo Punks
- Big Hat Monkeys
Ninja DAO
日本最大のNFTコミュニティである「NinjaDAO」。
インフルエンサーである、イケハヤ氏(@IHayato)が運営しているコミュニティです。
コミュニティのチャンネルはNFTからメタバース、ゲーム、小説等多岐にわたります。
各々のコミュニティでは、様々な分野のプロフェッショナルの方達が、日々新しいアイデアを発言され、ここから新しい企画が次々と生み出されています。
このコミュニティで語られている話は、5年後、10年後を見据えた未来の話です。
コミュニティから生まれたNFTコレクションである「CNP」。
その価格も発売当初から750倍(販売時: 0.001ETH(約200円)→2023年6月時点:0.566ETH(約15万円))まで跳ね上がることは珍しくないのはもちろん、プロジェクトの内容もかなりリッチになってきました。
LINEでの出展やふるさと納税での販売、TVアニメやゲームの制作などかなり資金が必要なプロジェクトを実現できるまでのコミュニティ規模に成長しました。
それも、NFTコミュニティの加速度的な成長がなせる技といえます。
「Ninja DAO」に関してより知りたい方は、以下の記事を参照ください。
Neo Tokyo Punks (NTP)
「Neo Tokyo Punks(NTP)」とは、サイバーパンクあふれるガジェットとアニメ風イラストが特徴的なNFTコレクションです。
NTPの舞台は2050年、東京が仮想空間「ブレインバース」に支配されている世界です。
ブレインバースは「不老不死にこだわる権力者」と「搾取される市民」に二極化されており、それをハックして東京を取り戻そうとするのがNTPのコンセプトとなります。
独特の世界観があるNTPですが、国産のジェネラティブNFTの先駆けとなったNFTコレクションで、2022年3月27日のパブリックセールはわずか2分で完売しました。
*ジェネラティブNFTコレクション: 服装や背景、パーツなどを機械的に組み合わせてつくるNFTアート
またNTPのコミュニティは8,400人(2023年6月時点)をこえる、日本でも指折りの規模を誇るコミュニティとなっています。
コミュニティ内では、”ギルド”という小規模なグループがあり、各ギルドが自主性を持ち活動しています。
また企業とのコラボ企画がさかんで、NFT界の先駆者的な存在となっております。
2023年春にはセカンドコレクションが発売予定など、NTPがローンチして半年以上が経過しても、注目され続けているNFTコレクションです。
「Neo Tokyo Punks」に関してより知りたい方は、下記記事を参照ください。
Big Hat Monkeys
Big Hat Monkeyさんがファンダーをされている「Big Hat Monkeys」コミュニティ。
「Big Hat Monkeys」、「Samurai Monkys」、「Neo Samurai Monkeys」など大人気のNFTコレクションを生み出しているコミュニティです。
Big Hat Monkeysコミュニティの特徴の一つとして、約1万人(2023年6月時点)をこえる、日本でも有数のコミュニティがあります。
コミュニティには、多くのグループ(部隊)があり、初めての方も参加しやすいよう工夫されています。
またNSMホルダー向けに、SALトークンの配布や、NSM Fusionなど、斬新な企画を次々と発表し、ファンを魅了し続けています。
「Big Hat Monkeys」に関してより知りたい方は、下記記事を参照ください。
NFTコミュニティを楽しむには?
NFTのコミュニティはSNSアプリ、「Discord」上にあります。
Discordは、1対1での交流はもちろん、大人数のコミュニティ運営に適したコミュニケーションツールです。
NFT界隈では、Discordがファンコミュニティの場として活用されております。
DiscordがNFT界隈でどのように利用されているか、下記記事でまとめておりますので、ご参照ください。
NFTの真の楽しさは「ファンコミュニティ」 まとめ
NFTの楽しさである、「ファンコミュニティ」に関して説明させて頂きました。
大きなプロジェクトを達成することも可能なNFTコミュニティは、今後さらに拡大していくでしょう。
その上で、初期にコミュニティを拡大した貢献利益を得ることや当たると思うNFTに投資することで大きなリターンを得ることができる可能性があります。
また、利害を気にせずに遊ぶように楽しみ、ついでに価値が高まるのもNFTコミュニティの魅力と言えるでしょう。
これからも更に勢いを増すであろうNFTコミニュティに注目です。